アメブロ再現 01

0:プロフィール
素人作家。精神障害。気が楽になる魔法を探している。読書するよりも,自分で物事を考える時間が,やたら長い。小説を書く為に,エッセイを綴り,思考を磨いている。基本を忘れると,何回でもスタートラインに戻されてしまう。しかし,道を進むほど,初心を忘れる。もう,それを無駄だ,と呼ばないだけの,知恵はある。細々と余命を渡って,短い人生を嘲笑い,死んで行きたい。苦悩とは,ただ真剣に考える行為を指す。世の中で,大袈裟な化粧を纏って,変質を繰り返す,記号怪物の一人。苦しいのは,問題があるのに,考える気持ちになれないから。悩みとは,新しい生活を始めるべきなのに,昔の環境に縋り付いて,動こうとしない怠慢。誰かを突いて,心理をほじくり楽しむ,(下品極まる)趣味を嫌い,畏れている。己の心を究明しつつ,この醜いセカイを,受け止めるに足る,雄大な人間で在りたい。きっと,同じ思いをして苦しむ人々もいるだろう。だが多くは,妥協や諦めに,怠惰なまま流されて行き,機械のような,身動きの取れない不自由さを引き受け,やっとの思いで生きている。その不自由さを引きちぎり,不透明な未来へ,不安と共に一歩ずつ歩む意志への開眼。その意味を知る為に,我をトコトン問い詰めたい,と思う。幸よ,深まり給え ! 悪よ,その怒りを鎮め給え !

1:思考のフロンティア「原理主義」
 昨日、興奮と共に読了。
 イスラエルとパレスチナの終わりのないテロの応酬。独自の聖書の解釈によって、双方が勝手に相手の殲滅と排斥を狂信的に望んでいると云う構造。中東戦争が悪化して、イスラエルのユダヤ人領域と植民政策で誕生したパレスチナ人領域との関係が悪化して、暗殺やテロによる復讐合戦が1960年代から加速して行く。
 ハレディームと反シオニズム、親ユダヤ思想など、政治と宗教・信条を混交させた過激主義が蔓延る。冷戦の終結にも関わらず共産主義との軋轢に終わりはなく、イスラームとの戦いも深刻化する。ユダヤ人の原理主義はアラブ人、パレスチナ人に対する迫害を強行させて、ジハード(聖書が約束した聖戦)の思想へと猛進させる。アメリカやヨーロッパで教育を受けた外部ユダヤ人の共同体が、中東にいる貧しい活動家への資金調達や人的支援の温床となっている。
 大学時代に過激な思想を掲げる秘密組織に入団し、命を投げ打つ危険活動に駆り立てられる年若い革命家たち。近代的な独立国家イスラエルを獲得した事で勢い付いたのか、狂信的に領土拡大、他民族の迫害・追放が始まり、故国を守るという大義が武力によって遂行される。日本における原理主義は、新新宗教、特にオウム教の例に顕著な片鱗が見られる。
 何が大切であるか、何を世の中に訴えるべきか、改めて彼等に自問を促し、無条件に肯定される暴力やテロの根底にある怒りや殺意の無意味を考えさせ、平和的な解決、妥協点の容認と云った方向へ大きく軌道修正させ、「無駄な命の奪い合い」に歯止めをかける必要があると思われる。

2:人間の悪
人間は、生まれながらにして、善を志向するのか。或いは、悪は遺伝子的に、人間に刷り込まれているのか。社会は悪を拒否しては成立しない。諸矛盾や諍い、対立や罵倒へ導く社会は、合理的に完結されたモラルを信じようとする人間を、精神的に脅かす。
人間によって形作られる悪を客観的な材料として、その圧倒的な世界を砕く事は可能だろうか。理想を掲げて思考と行為を繰り返す過程で、悪は、何度も人間に襲い掛かり、人間の信念を、基盤から問い続けては、試そうとする。それは、必然的に世界に付随する人間固有の試練だ。
人間は倫理的な価値判断を天秤にして、自分の理想とする善が、対立する悪に勝利できる確率の程を、いつも計測している。悪は生まれる時、身を焦がす程の負の炎で、人間の耐久力を消耗させる。卑屈で虚無的な悪は、個人的な信念の対決を迫り、何より人間同士の博愛に対しても、疑いの目を植え付ける。
悪を体現する人間同士が、戦いを繰り返し、自ら望んだ結果ではなく、不可抗力的に増殖する憎悪や苦悩を、世界に撒き散らす。悪は、信念や理想を打ち建てた人間に対して、浸食行為を繰り返しながら、絶望が渦巻く奈落へ引き摺り下ろそうとする。「悪い社会」にとっては、罪の意識は、格好の餌食とされる。
人間にとって、この世の中は、善だけでは生きてはいけない。抽象的な悪が、前提とされていなければ、善の価値は成立しない。機械は限定された仕事を正確無比にこなす能力を持つが、人間は複雑な社会で、過酷な状況に適応しながら、生き続ける事が出来る。ヒューマン・エラーは如何なる事態でも生じ得る。人間社会は、そのエラーを包み込んで、補い合う事が可能だ。
悪が根深く世界に蔓延ってきたから、人間は地球上に様々な仕組みを築いて来られたのかも知れない。誰もが、善と悪、両方の顔を持っている。それは、豊かな世界を保つ事に欠かせない二面性だ。抽象的に想定された悪を、世界から根本的に追放する思想は、逆説的に、生き地獄を招来しかねない。あらゆる自由を認める事で、人間は進化してきた。悪の効用を忘れてはならない。

作家デビュー、イットマン‼︎

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